わな【罠】

“罠(わな)またはトラップ(英語:trap)は、仕掛けられた側が知らず知らずのうちに被害を受けることを目的として、仕掛ける側が何らかの手段(社会的手段や物理的手段)を密かに講じることを指す。もしくは、講じた手段そのものを指す。”

八丁堀店の周囲には、意外と良さげな飲み屋が多そうな気がします。お待たせしました、八丁堀飲み屋レポート。
しかしながら残念な事に「良さげ」「多そう」と断定できないのは私の退勤シフトが23:00と遅く、ゴールデンタイムにのれんをくぐる事がなかなか出来ないからであります。
ほおを赤らめ、ネクタイをハチに巻いた紳士連を横目に、指をくわえものうげな表情で颯爽と店舗に帰還する。私のランチタイムは彼らのゴールデンタイムなのです。
アクセア八丁堀店は平日24時間営業しております。ご安心下さい。

さて、そんな折、八丁堀DTPの中核を成すsugiさんの帰国を喜び祝う会が催されました。(sugiさんの紹介はまた後日)
ようやく八丁堀のディープスポット、深みにはまる事が出来ると喜び勇んで裏路地を抜けると、参りました。罠です。誰でしょうか、ずいぶん大胆に堂々と仕掛けてあります。はまってしまったものは仕様がない、おとなしく扉を引き、罠に掛かった人数を申告、コートを脱がされビニール付きハンガーの類いに掛けさせられ、座るよう指示される。無精髭の男前(マタギでしょうか)がニヤニヤと我々に暖かいふきんを配りました。最近の狩猟は変わったもので、獲物自らさばかれる準備をするとは! 総勢10人が一同に罠に掛かったのですから彼らマタギはさぞ嬉しいのでしょう。獲物達の不安をよそに祝杯の準備をしています。なにか飲むか?などと我々にまで酒をすすめてきます。できる事なら足にからみつくトラバサミを外して逃げ出したい気分でしたが、すすめられた酒を突き返す野暮な男で私は無い。「プレミアムモルツ!!」と今生のビールにお別れする気分でマタギに一言いうと、調理場様の室内を見回しました。土曜日の八丁堀二丁目の裏路地にも関わらず、室内は老若男女で満杯になっています。皆こんなところに罠があるなんて気付かないよなぁ、可哀想だなぁ、あ、何食べてるのかなぁ、美味しそうだなぁ、罠の取説なんてあるんだぁ、加工すればある程度汚れふせげるのになぁ、なんて考えてると、あ、マタギが来た!!
今度は何か食うか? とたずねます。恐らくここはマタギ小屋ですから、獣肉しか無いんでしょう。おそるおそる三点盛りを分けてくれるよう言うと、彼らの収入源栄養源にも関わらず快くこれを承諾、我々に提供してくれるのです。その後もビールのおかわりが欲しくなったらその旨伝えると運んでくれる。猪肉のロースをもう少し分けてほしい旨伝えると、気に入ったのか?と分けてくれる。キジ、鹿、猪。むね、バラ、ロースと彼らの備蓄をあらかた食べ尽くしたところで、もしかしたら今夜さばかれる事は無いんじゃないか? 調理場も片付けを始めている。そういえばさっき、もうおかわりは無いぞ! とか言ってました。いける! 高まる期待の中ここぞとばかりに財布から紙幣を抜き、お会計。
初ジビエ美味しくいただきました。ごちそうさま。

“罠(わな)またはトラップ(英語:trap)は、仕掛けられた側が知らず知らずのうちに獣肉を好きになることを目的として、仕掛ける側が何らかの肉(キジ肉、鹿肉、猪肉)を調理・提供することを指す。もしくは、八丁堀二丁目裏路地の店そのものを指す。”
okazaqui

  マタギ小屋外観

  罠の取説

  栄養源

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